プロボノとボランティアの違い5つ!どちらが向いているかそれぞれ解説

プロボノとボランティアの違い5つ!どちらが向いているかそれぞれ解説

プロボノとボランティアの最大の違いは、活動内容に専門性が必要か否かにあります。とはいえ、他にも立場によって違いがあるのも事実です。そこで本記事では、プロボノとボランティアの違いについて詳しく解説します。さらに、両者に向いてる人も説明するので、ぜひ参考にしてください。

プロボノとボランティアの違いをご存知でしょうか。

大きな違いは活動に専門性が必要か否かですが、ほかにも細かく違いがあります。

そこで本記事では、プロボノとボランティアの違いを解説します。

さらに、プロボノとボランティアのどちらの活動が向いているのかもタイプ別に説明するのでぜひ参考にしてください。

プロボノとボランティアの違い5つ

プロボノとボランティアの主な違いは以下の5つです。

  • (参加者)プロボノは専門性を提供・ボランティアは人力を提供する
  • (参加者)プロボノは新たなキャリアを切り拓くきっかけになる
  •  (企業)プロボノは企業価値の向上につながる
  •  (企業)プロボノを推進することで既存事業に囚われない新規事業の提案の可能性が高まる
  • (非営利組織)経験やスキルを持つ人の支援を受けられる

プロボノとボランティアの参加者と主催する企業、支援を受ける非営利組織のそれぞれの立場から違いを説明します。

(参加者)プロボノは専門性を提供・ボランティアは人力を提供する

プロボノは培った専門知識かつ社会人としての経験を活用します。

一方、ボランティアは主催者の指示のもとで「自身の労働力」を提供します。

実際に大地震の被災地に対する参加者の活動を、プロボノとボランティアの場合で違いを説明しましょう。

被災を受けた方々の生活復興を支えるという点は、プロボノもボランティアも同じです。

そのうえで、ボランティアは被害を受けた建物の解体や瓦礫の処理、居住スペースの清掃などで活躍します。

人手と力が必要で、特に専門知識や経験がなくてもできる内容です。

一方、プロボノは復興に向けて「知識面」でサポートします。

例えば、住んでいた家が地震で破損したときの行政支援の手続きなどがプロボノの代表的な場です。

個別相談で対応する場合もあれば、複数人に向けてセミナー形式でサポートする場合もあります。

これらの業務は専門知識がなくては務まりません。

このように主に専門性を提供するのがプロボノ、人力を提供するのがボランティアです。

(参加者)プロボノは新たなキャリアを切り拓くきっかけになる

プロボノは参加者にとって、新たなキャリアを切り拓くきっかけになるとなります。

例えば、企業(弁護士法人を含む)で勤務している弁護士の場合、被災地支援の法律相談に乗る機会はあまり訪れません。

仮に弁護士として独立していても、プロボノとして依頼を受けることも考えられるでしょう。

このように、知識はあっても実務経験を積む機会があまりないときに、プロボノを活用することができます。

専門家にとっては本業では縁のない分野を経験し、実務経験や人脈形成のきっかけにできます。

今後取り組みたい業種や職種の体験にもつなげられるでしょう。

 (企業)プロボノは企業価値の向上につながる

プロボノを推進することで、企業価値の向上に貢献することができます。

まず前提として、プロボノは売上や利益を目指すものではないため、企業の経済活動に直結するものではありません。

ただし、プロボノを推進することで、CSR(企業の社会的責任)を全うしていると見られて社会的な信用度が増し、企業価値の向上に貢献することができます。

特に上場企業は、このような活動を重視することで、社会的貢献が高いと認められ、株価に反映されます。

プロボノ活動は企業にとって、CSR活動の一環と位置付けられるのです。

 (企業)プロボノを推進することで既存事業に囚われない新規事業の提案の可能性が高まる

プロボノを推進する企業にとっては、新規事業の創出につながることもあります。

プロボノ活動によって、本業では展開できない事業の推進が期待できます。

先入観にとらわれない斬新なアイデアが生まれ、また世の中の反応や関心度を計測する機会になります。

また、本業として取り組むべきか否かを判断する実証実験の場として活用することができるでしょう。

(非営利組織)経験やスキルを持つ人の支援を受けられる

非営利組織にとっては、専門知識や経験を持つ人により良い支援を受けられます。

人材不足な団体は多いので、プロボノは非常に嬉しい機会となります。

外注をするわけではないので、必要なコストを削減することができるでしょう。

プロボノに向いてる人

プロボノに向いてる人の特徴は、主に以下の2つです。

  • 活用できる専門性・資格がある
  • 本業のスキルが活かせる

主に専門性を有している人や今後のキャリアに悩んでいる人におすすめできます。

なお、プロボノとはなにか詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

活用できる専門性・資格がある

活用できる専門性・資格がある方は、プロボノに向いています。

なぜならプロボノの活動は以下のように専門知識や経験が必要な活動が多いからです。

  • 弁護士など法律に関わるもの
  • 税理士な、資金繰りに関連するアドバイス
  • 不動産運用や財務コンサルタント
  • 通訳や翻訳として関われるもの

専門資格を持っている方なども向いているといえるでしょう。

本業のスキルが活かせる

プロボノはスキルを活かしたボランティア活動のため、本業で培ったスキルを応用することができます。

実務経験がある領域や過去に勉強した知識を活用できるようなら、プロボノが向いています。

ボランティアに向いてる人

ボランティアに向いてる人の特徴は、主に以下の2つです。

  • 取り組み内容にこだわらず参加したい
  • プロボノはハードルが高い
  • 短期的に活動に参加したい

主に専門性を持っていない人や試しに社会貢献活動に参加したい人におすすめできます。

なお、ボランティアとはなにか詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

取り組み内容にこだわらず参加したい

取り組み内容にこだわらずに、社会貢献活動に参加したい方はボランティアが向いています。

ボランティアであれば、誰でもできる活動内容なので気軽に参加できるからです。

まずはボランティアに参加して、社会貢献活動を体験してみるのもよいでしょう。

プロボノはハードルが高い

プロボノはハードルが高い人であれば、まずボランティアに参加するのがよいでしょう。

プロボノは専門知識や経験も必要になるためです。

例えば、学生など提供できる専門性がまだない場合は、プロボノ活動は難しいでしょう。

そのためハードルの低いボランティアから参加するのをおすすめします。

短期的に活動に参加したい

プロボノの場合、数日という短期間では実施されない可能性が高いです。

長期的な活動になる場合、本業への影響も懸念されます。

そのため短期的に役に立ちたい人は、ボランティアが向いているでしょう。

数日だけ被災地などに向かい、ボランティアを運営する団体に登録して活動することができます。

また、学生で夏休みや冬休みだけ参加したいという場合であれば、なおさらボランティアが適しているでしょう。

プロボノとボランティアの違いを理解して向いているほうに参加してみよう

プロボノとボランティアは参加者側はもちろん、企業側や非営利組織側にとっても違いがあります。

活かせそうな専門知識や経験を持っている人はプロボノ、ない方やとりあえず社会貢献活動に参加したい方はボランティアが向いているでしょう。

それぞれの違いを理解して、自分はどちらが向いているか判断して参加してください。