遊ばなくなったおもちゃは、国内外の保育園や児童養護施設などに寄付することができます。
子育てがひと段落し、おもちゃがたくさん余ってしまっている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、おもちゃの寄付方法や寄付する際の注意点などをわかりやすく解説します。
さらに、寄付先の選び方もわかるためぜひ参考にしてください。
遊ばなくなったおもちゃは寄付できる
子どもが遊ばなくなったおもちゃは寄付することができます。
状態の良いものであれば、主に児童養護施設や保育園が引き取ってくれるのです。
さらに海外へ寄付すれば、発展途上国の子どもたちに届けられたり、現地で再販売されたりなどの需要があります。
子どもが大きくなったり、買ったものの飽きてしまったりして、遊ばなくなった中古のおもちゃがある場合は、処分するのではなく誰かのために寄付するというのもよいでしょう。
おもちゃを寄付するメリット
おもちゃを寄付する主なメリットは以下の2つです。
- 環境への配慮ができる
- 子どもに社会貢献を教えられる
ただ捨ててしまうと、環境に負担をかけるだけですが、寄付すれば環境への配慮だけでなく、子どもたちを喜ばせることにもつながります。
環境への配慮ができる
おもちゃを寄付すると、廃棄されずに再利用されるため環境への配慮ができます。
実際、株式会社トラーナの調査によると、日本で廃棄されるおもちゃは年間約6万トンと考えられています。
おもちゃを寄付するという考えや活動が広まると、廃棄されるおもちゃを減らし、環境負荷を軽減するのに役立ちます。
子どもに社会貢献を教えられる
おもちゃを寄付すると、子どもに社会貢献を教えられるのもメリットの1つです。
親子で一緒におもちゃを寄付すると、社会貢献の意味や環境への配慮を子どもに教える機会になります。
また、子どもがおもちゃを寄付できることを知っていれば、その子が将来親になったときに、さらにその子どものおもちゃを寄付する可能性が高くなるでしょう。
そうして代々、おもちゃの寄付が受け継がれて社会貢献の動きが広まっていくとも考えられます。
寄付したおもちゃの行方
寄付したおもちゃは、主に以下3つの使い道があります。
- 国内外の保育園や児童養護施設に届けられる
- 途上国に輸出して再度販売される
- 再販した売上で寄付される
なお、おもちゃの状態をみて団体が使い道を決める場合もあります。
国内外の保育園や児童養護施設に届けられる
寄付したおもちゃの多くは、国内外の保育園や児童養護施設に届けられます。
保育園や児童養護施設では、一般的におもちゃを買う予算が限られています。
そのため、おもちゃを少しでも寄付でまかなえると施設側は非常に助かるのです。
おもちゃは施設へ届けられたのち、そこにいる子どもたちに遊んでもらえます。
途上国に輸出して再度販売される
発展途上国に輸出されたおもちゃは、再度販売されて現地の人たちの収入になることもあります。
そして、現地で雇用が生まれ、生活が潤っていきます。
また、国に税金の支払いができるようになり、結果的に国が豊かになるのです。
さらに、現地の子どもたちは、おもちゃを安価で手に入れて遊ぶことができます。
再販した売上で寄付される
寄付されたおもちゃを受け取った団体が、おもちゃを再販する場合もあります。
そして、再販した収益でワクチンなどを購入し、子どもたちの健康維持の支援などに使用されます。
おもちゃ本来の用途ではありませんが、発展途上国の子どもたちの支援に一役買っているといえるでしょう。
おもちゃを寄付する方法
おもちゃを寄付する方法は、主に以下のとおりです。
- 慈善団体や関連会社に送る
- 保育園や児童養護施設に直接持ち込む
- おもちゃを売ってお金に変えてから寄付する
どの方法を選んでも、子どもたちの笑顔につながる活動には変わりないので、順に解説します。
慈善団体や関連会社に送る
NPO法人に代表される慈善団体やリサイクルショップの中でも寄付事業を展開しているところは、郵送でおもちゃの寄付を受け付けているところが多くあります。
これらの団体には、主に以下のような手順で寄付が可能です。
- 団体への事前連絡が必要か確認する
- 寄付方法を確認する ※寄付金込みの場合、送料をクレジットカードで決済する
- ダンボールを用意して梱包する ※おもちゃ以外も一緒に入れられる場合が多い
- 特に団体からの指示がない場合は元払いで郵送する
郵送であれば、仕事が休みの日や片付けのタイミングなど寄付者の都合にあわせて寄付できます。
梱包の手間や送料負担はあるものの、一般的な寄付方法の1つです。
保育園や児童養護施設に直接持ち込む
保育園や児童養護施設に直接持ち込んで、おもちゃを寄付する方法もあります。
対面でのやりとりができ、施設の子どもたちを見れる場合もあるため、使用用途に信頼性を持ちやすいのが特徴です。
ただし、寄付する際に注意点がいくつかあります。
- 持ち込みによる寄付を受け付けているか電話やホームページから確認する
- 寄付できるおもちゃを確認する
- 持ち込む時間帯などの寄付先の都合を確認する
- 郵送したほうが良いか確認する
持ち込みできれば送料の負担はありませんが、郵送対応をお願いされた場合は、送料を寄付者が負担するのが一般的です。
また、保育園や児童養護施設の入り口などに許可なくおもちゃを置いて帰るのはマナー違反です。
おもちゃを売ってお金に変えてから寄付する
おもちゃを寄付する方法の1つに、寄付者自身がおもちゃを売ってお金に変えてから寄付する方法があります。
主にリサイクルショップやフリマアプリが活用でき、特に以下のようなおもちゃがお金に換えやすいです。
- 状態の良いもの
- 使用頻度の少ない知育玩具
- 人気ブランドのおもちゃ
実際に捨てるか寄付するかは、リサイクルショップに持ち込んで査定を受けてから考えることもできます。
また、フリマアプリであれば、写真の撮り方や商品説明にこだわれば、相場近くで販売できるメリットがあります。
ただし、販売や発送などの手続きや購入者とのやりとりといった手間がかかる点は注意してください。
おもちゃをお金に換えてから、好きな団体や活動に寄付するのもよいでしょう。
おもちゃを送る団体の信頼性をみる方法
おもちゃを送る団体の信頼性を測るときに特に見るべきポイントは以下の3点です。
- おもちゃの寄付実績があるか
- 団体の活動に透明性があるか
- ホームページの更新はあるか
寄付したおもちゃが子どもたちにしっかり届いて、本来の目的通りに使われているのか不安に思うこともあるでしょう。
団体の信頼性を見ずに寄付してしまうと、大切なおもちゃが転売され、団体の不正な利益になる可能性もあります。
寄付をした方が残念な気持ちにならないよう、以下の記事ではさらに多くの信頼性を測るポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
おもちゃを寄付する時の注意点
おもちゃを寄付する時の注意点は、主に以下の3つです。
- おもちゃの寄付を受け付けているか確認する
- 破損や汚れがないか確かめる
- 電池を抜いてから寄付する
受け入れてくれる団体の負担にならないためや、子どもたちの安全を守るためにしっかりと確認しましょう。
おもちゃの寄付を受け付けているか確認する
そもそも寄付先の団体がおもちゃの寄付を受け付けているか確認しましょう。
団体によっては、そもそも寄付を受け付けていない可能性があります。
寄付したいのに受け取ってもらえなかったという事態を防ぐために、団体のホームページをみたり、事前に問い合わせたりしましょう。
破損や汚れがないか確かめる
おもちゃを寄付するときは、破損や汚れがないかあらかじめ確かめましょう。
おもちゃで遊ぶのは子どもたちのため、安全面から比較的新しいおもちゃやほとんど使用していないおもちゃが好まれます。
特に、以下のような状態のおもちゃは国内での使用が難しく、海外に輸出される場合が多いです。
- 名前が書いてある
- 落書きがある
- シールが貼ってある
寄付された団体が、名前や落書きを消したり、シールを剥がしたりしないまま輸出する可能性があります。
気になる方は、寄付前に対応すると安心です。
電池を抜いてから寄付する
電池で動くおもちゃの電池は、事前に抜いてから寄付しましょう。
電池を入れたままにすると、液漏れや故障の原因になるからです。
さらに、漏れた電池の液が子どもたちの手につくと、危害が及ぶ場合があるため、安全を考慮して電池を抜いてから寄付したほうがよいでしょう。
おもちゃによっては、電池を入れるケースがネジで固定されている場合もあります。
そのような場合は、工具で開けて確実に取り出してから寄付しましょう。
送る時の送料は自己負担であることが多い
おもちゃを団体に郵送する時の送料は、自己負担であることが多いです。
もし寄付者が着払いでおもちゃを送ってしまうと、団体が送料を負担しなければならず、結果的に寄付金額が減ってしまうためです。
なお、団体が指定する方法を使うと、寄付金を出す代わりに送料が無料になる場合があります。
寄付できないおもちゃはもう遊べないもの
もう遊べないおもちゃは、基本的に寄付できません。
寄付できるおもちゃは、本来の用途である「子どもたちが遊べること」が大前提になるからです。
遊べないおもちゃの一例を挙げると、以下のとおりです。
- 汚れや破損のひどいもの
- 部品がないもの
- においがきついもの
寄付するおもちゃを選ぶときは、上記を参考にしながら「子どもたちが安全に遊べるかどうか」を基準にして選びましょう。
また、団体側が提示している募集要項などもあらかじめ必ず見ておきましょう。
物品の寄付は寄附金控除の対象にならない
物品の寄付は寄附金控除の対象にならないため、節税にはつながりません。
金品を寄付したときに発行される領収書(寄付金控除受領書)が発行されないためです。
ただし、寄付先の団体が物品を査定し、お金に換えていれば寄附金控除の対象になります。
自分のおもちゃの寄付が寄附金控除の対象になるかは、団体の公式サイトをチェックするか、直接問い合わせてみましょう。
まだ遊べるおもちゃは寄付できる
まだ遊べるおもちゃは寄付することができます。
おもちゃを寄付すれば、環境負担を抑えつつ、子どもたちを喜ばせる社会貢献につながります。
あらかじめ寄付先の信頼性や寄付時の注意事項などを確認して、不要なおもちゃを寄付してみましょう。