災害ボランティアとは、どのような活動をするものなのか疑問をお持ちではないでしょうか。
被災地で活動する災害ボランティアでは、がれきの撤去や物資の仕分け、炊き出しなどさまざまな活動内容があります。
本記事では、災害ボランティアの活動内容や事前準備、注意点などをわかりやすく説明します。
さらに、実際に参加する際の注意点なども解説するので最後までお読みください。
被災地で行う災害ボランティアとは
被災地で活躍する災害ボランティアでは、地震や台風、土砂崩れなどで被災した方々に対して、さまざまな支援を行います。
現地の方々は、復興までに大変な苦労をされているため、災害ボランティアは非常に社会的意義のある活動です。
主に一般の方々が個人として参加するボランティアと、企業やNPOが主体となって活動する団体所属ボランティアの2種類があります。
また、活動期間は災害発生直後〜復興までの中長期にわたる場合がほとんどです。
活動内容は参加時期によって異なるため、募集要項や最新情報の確認が大切です。
災害ボランティアの被災地での活動内容
災害ボランティアの活動内容は、主に大きく3つに分けられます。
- 力仕事がメインの活動
- 力仕事が比較的少ない活動
- 現地に行かなくてもできる活動
自分が可能な範囲でできることはないか検討してみてください。
力仕事がメインの活動
力仕事がメインの活動は、主に以下のようなものがあります。
- がれきの撤去や泥だし・室内清掃など
- 物資の仕分け
- 引越し手伝い
- ボランティアセンター運営手伝い
力仕事がメインの活動は、被災地に出向いて活動する直接的なボランティアが多いです。
山積みになっているがれきや壊れてしまった家具などが片付いていくので、目に見えたやりがいにつながりやすいのが特徴です。
力仕事が比較的少ない活動
力仕事が比較的少ない活動には、以下のようなものがあります。
- 炊き出し
- 被災者の心のケア
- イベントやサロンの活動支援
- 写真洗浄
- 現地の子どもと遊ぶ
被災地に出向いて活動するもののうち、女性や体力に自信のない方でも貢献できる活動内容です。
誰でもやりやすい活動なので、力はなくても現地に行って支援をしたいという方におすすめです。
現地に行かなくてもできる活動
現地に行かなくてもできる活動の代表例は、以下のとおりです。
- 寄付金(被災地での活動に役立てられるお金)を送る
- 義援金(被災者一人一人に分配するお金)を送る
- 支援物資を送る
被災地での需要は常に変わり続けているため、お金の支援はその時一番必要な支援に役立てていただけます。
また、被災状況がひどい場合は、お金があっても物資を調達できない場合があります。
その場合は支援物資を送る方法もよいでしょう。
ただし、被災地の状況や被災者のニーズにそぐわないものを送らないように、募集要項などをよく確認することが大切です。
寄付できる物品の具体例は、以下の記事で紹介しているのでぜひ参考にしてください。
災害ボランティアの参加方法
災害ボランティアの参加方法は以下のとおりです。
- 被災地の情報を集める
- ボランティア団体やNPO団体の活動に参加する
- 災害ボランティアセンターで受付・登録する
被災地の状況や自分にできるか否かを把握したうえで、参加を検討しましょう。
被災地の情報を集める
災害ボランティア参加において、現地の受け入れ体制を確認してから参加することが大切です。
被災地で必要な活動は状況によって変化しており、その時にあった活動が求められるからです。
現地の受け入れ態勢は、全国社会福祉協議会のSNSやウェブサイトで確認できます。
特に災害発生後は様々な情報が飛び交うため、信頼できる情報源から情報収集しましょう。
ただし、被災地の自治体へ直接連絡しないようにしてください。
ただでさえ忙しい現地の方々に問い合わせ対応をさせて、負担をかけてしまうためです。
ボランティア団体やNPO団体の活動に参加する
ボランティア初心者であれば、ボランティア団体やNPO団体の活動に参加して被災地を支援するのがおすすめです。
日程の段取りや持ち物の案内を団体がしてくれるため、募集のある日程と自分の都合があえば参加しやすいです。
災害ボランティアセンターで受付・登録する
災害ボランティアセンターで受付・登録して、ボランティアに参加する方法があります。
災害ボランティアセンターは、被災地と個人のボランティア参加者の間に立って、両者の状況やニーズを汲み取りながら、活動内容を調整してくれます。
なお、ボランティア先での宿泊所や飲み水、食料や身の回りのものは、ボランティア参加者が事前に用意して参加する場合が多いです。
災害ボランティア参加前の注意点
災害ボランティア参加前の注意点は、主に以下のとおりです。
- 募集要項に沿って応募する
- 十分な服装や持ち物を準備する
- 宿泊場所や移動手段を確保する
- ボランティア保険に加入する
注意点を知らないと、団体や被災地の方に迷惑をかけるかもしれません。
募集要項に沿って応募する
ボランティア団体やNPO団体の災害ボランティアに参加する際は、募集要項をよく確認して応募しましょう。
自分が参加できなかったり、活動内容が自分に向いていなかったりする場合があるためです。
特に被災地の受け入れ状況やバスの定員などを加味して、あらかじめ予約が必要なケースがあります。
十分な服装や持ち物を準備する
災害ボランティアに参加する前に、十分な服装や持ち物を準備しましょう。
状況に合わせて準備内容が異なりますが、一例は以下のとおりです。
- 帽子やヘルメット
- 軍手・ゴム手袋
- 長袖・長ズボン
- 食べ物・飲み物
- マスク
- タオル
- 着替え
- 常備薬 など
災害ボランティアセンター(社会福祉協議会等)には持参してほしい持ち物が書かれている場合があります。
参加前日までに必要なものを必ず確認しましょう。
宿泊場所や移動手段を確保する
災害ボランティア活動においては、自分で宿泊場所や移動手段を確保しなければいけない場合があります。
確保が難しければ、少し遠くのホテルや民宿、知人の家などを頼りましょう。
なお、被災地は交通網がマヒしている可能性があるため、自家用車などの持ち込みはあらかじめ可否を確認しておいたほうがよいです。
ボランティア保険に加入する
ボランティア活動をする際は、ボランティア保険に加入しておくと安心です。
特に災害ボランティアは意図せず怪我や事故につながる可能性が他の活動より高いため、ボランティア活動保険に加入しておくのをおすすめします。
死亡保険金や後遺障害保険金、入院保険金などが補償されます。
また、被災地と自宅などの往復時のトラブルにも適用される点も特徴です。
ボランティア保険の加入は、個人・団体を問わず最寄りの市区町村社会福祉協議会かWebで手続きできます。
有効期間は4月1日〜翌年の3月31日までで、加入時期にかかわらず翌年の3月31日が有効期間です。
また、1度加入すれば、複数のボランティア活動でも適用できます。
災害ボランティア当日のポイント
災害ボランティア当日のポイントは、主に以下のとおりです。
- 支援者の自覚を持って積極的に活動する
- スタッフの指示に従う
- 気づきがあれば報告する
上記を知っていると、ボランティア活動を円滑にでき、被災地の復興に大きく貢献できます。
支援者の自覚を持って積極的に活動する
災害ボランティア参加当日は、支援者の自覚を持って積極的に活動することが大切です。
例えば、以下のような心がけをしましょう。
- 思いやりをもって行動する
- 被災地の状況に合わせた柔軟な対応
- 自分の体調や安全管理をする
被災された方々は心に傷を負っていることが多く、何気ない一言が予想以上に傷つける可能性があります。
そのため、常に思いやりを持った行動が求められます。
また、室内の片付け作業などでは土足で作業してよいかの確認など、被災地の状況に合わせた柔軟な対応も求められるでしょう。
このように支援者の自覚を持って、積極的に活動することが大切です。
スタッフの指示に従う
ボランティア活動では、現場にいるスタッフの指示に従いましょう。
ボランティアセンターで働くスタッフの方々は、支援方法や注意点、地域の状況などを詳しく把握しています。
そのためスタッフの指示に従って活動することで、よりよい支援につながるでしょう。
気づきがあれば報告する
災害ボランティア当日に活動していて、なにか気づきがあれば報告しましょう。
例えば、以下のようなものが挙げられます。
- 実際に作業してみてわかった作業効率が上がるような道具や方法
- 被災者との会話から出てきた今までにないニーズ
これらの気づきを他のボランティアや現地スタッフに積極的に共有すると、活動全体がより良いものになるでしょう。
被災地での災害ボランティアは情報収集を徹底しよう
被災地での災害ボランティアに参加する際は、あらかじめ情報収集を徹底しましょう。
災害発生後の被災地の状況は常に変わり続けるため、その時に必要とされるボランティア活動が求められるからです。
詳しい募集要項や受け入れ態勢は、全国社会福祉協議会のSNSやウェブサイトで確認できます。
ぜひ自分でも参加できそうな災害ボランティアがあれば、検討してみてください。